ICHIHAKU’s Note

自己探求への旅を続けよう

さよなら白いグランドピアノ

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白いグランドピアノが実家にやって来てから約8年。

息子が小学生の時に、僕の父母がサプライズとして息子にプレゼントしてくれたものです。

先日、元の持ち主の子息のもとへと帰って行きました。

 

元の持ち主は僕の叔父。生前はピアノ調律師、ピアノ教室、サックス奏者やオカリナ講師などをしていました。ピアノは叔父が亡くなってから誰も弾かなくなったので、父母が孫を喜ばせようと譲ってもらったのです。

 

その時のサプライズのことを息子は「とても嬉しかった」と語っていました。

このピアノが来たことで、当時息子のピアノ講師をしてくださった先生のミニコンサートも行い、知人の娘さんのピアノレッスンに使われたり、息子が弾かなくなってからも僕がたまには弾いていました。

 

ここ二年ほどは僕も弾かなくなり、実家の客間にただのオブジェと化していましたが、叔父の息子(つまり僕の従弟)が結婚したお嫁さんが偶然にもピアノの先生で、レッスン用に使ってくれることになったというわけです。

 

そんな思い出のあるピアノが去って行くのは正直淋しい気持ちもありましたが、親戚のもとへ帰り再び大切にされることを思えば、ピアノにとってもとても幸せなことだと思います。

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楽器には命があります。

ピアノのようなアコースティックな楽器は人がいつも奏でてあげることで、いい音を維持する。そして何年も何十年も大切にされて調律したり、音を出し続けるうちに音質も変化する。オーナーが変われば音も変わる。

ピアノの先生の元へ嫁いだカノジョは、これから本来の生き方を全うするために生きてゆく。そしてどんな音に変化してゆくのだろうか。

とても楽しみに思う。