へバーデン結節
今日は特定の疾患について書きます。
今回取り上げた「へバーデン結節」は変形性関節炎の一つであり、生涯治ることのない疾患と言われています。
多くは40歳代以降の女性に発症し、手を使うことの多い人になりやすい傾向があるようです。リウマチと異なり、第一関節の変形、突出、疼痛がありX線写真ではあきらかに関節の隙間の狭さを確認できます。
写真は妻の協力で提供しています。
特に中指と小指の第一関節が膨らんで真っ直ぐにならない状態になっています。
痛みが強い時は何かにぶつかっただけでも痛いので手を使う作業に困難が生じています。人差し指にも初期症状が始まっており、手の形が醜くなることは女性にとっても辛いことです。
現在40歳代ですが30歳代後半で発症しています。
仕事上、指を酷使することが多いため、長期的に関節に負担がかかったことは想像に難くありません。
整形外科での診察では、湿布薬のみ処方。手術などの治療提案を相談したところ、今のところできないと言われ、冷淡な態度で一生治らないと言われたことでさらに精神的に大きな負荷となったようです。
西洋医学においては、変形性関節疾患など明らかに外見の問題がある場合、元の状態に戻らないと判断されれば、不治の病として扱われてしまいます。つまり何もできないので様子を見てください、ということになります。
初めての病院に訪れる患者さんは、受診前よりと受診後の方が医師や病院に対する期待度が減少することが多いという報告があります。
まさにそれは医師から「とりあえず様子をみてください」と言われた時であることは間違いありません。
今回、このような特定の疾患を取り上げた理由は、同じ悩みを持つ患者さん同士が情報の共有をして欲しいと思ったからです。
同じような悩みをもつ人は他にもいることがわかれば心強いでしょう。
また痛みが改善した、疾患が減少したなどの情報も有益なものとなります。
そうした情報の交換で励まされたり、誰かを勇気付けたりすることができれば精神的にも癒されるはずです。「慢性痛」はストレスなどの心的要因も一つとして考えられているので、治癒につながる可能性は十分にあります。
また、ヨーガや筋弛緩法、トリガーポイント療法などで、痛みから解放されることを目標にしています。そうした経過情報も今後アップしてゆく予定です。
慢性疼痛
健康やQOL(Quality Of Life ; 生活の質の向上)というテーマは、おそらく人にとって最も重要な関心事ですが、ほとんどの人は何かしか身体、あるいは心に問題を抱えていることが多いのが現状です。
人は一生の間に、健康状態から病気、疾患のある状態を多かれ少なかれ経験することになります。
風邪で熱を出して寝込んだくらいでも、回復した時の心身の爽快感は格別ですし、まして何か月にも渡る闘病生活をしている、または終えた人にとって健康ほど素晴らしいものは他にないと実感するでしょう。
さて、慢性疼痛と言われる長期的な「痛み」に悩まされている患者さんが数多くいらっしゃいます。
日本慢性疼痛学会によると、患者数は全人口の14%から23%で、さらに治療に満足している患者さんの割合は慢性疼痛保有患者の約1/4に過ぎないと報告されています。
確かに家族や知人、または自分自身を含めて腰痛や肩こり、関節痛などで数年に渡り悩まされている方がいるということに気が付きます。
実際のところ、慢性疼痛は治りにくいあるいは一生治らないと医師に告げられることも多いため、精神的にもストレス状態が続くことで痛みを助長しているケースも少なくありません。
もちろん、痛みが続くということは生活面においても支障をきたしています。
僕自身は、2年以上腰痛を抱えています。また7年ほど前から膝痛もあります。
膝に関してはMRI診断を二回行い、半月板損傷と変形性膝関節症と診断されました。
若い時から自転車ツーリングや競技で足を酷使していることもあってか、膝関節の老化が進んだということでしょうか。
しかし何年もの間、時々痛みで夜眠れないこともありましたが、今は「痛み」で悩まされることはありません。
変形した軟骨関節は治らないと医師には悲観的な言い方をされて諦めていましたが、あまり僕自身が悲観的にならない性質だったのか、ヨーガのおかげかいつしか気にならない状態になっていました。
実際、家族や知人、生徒さんにも慢性的に「痛み」を抱えている人がいます。
今後はそうした慢性疼痛に悩んでいる方たちが「痛み」から解放されるよう、多くの方と情報の共有ができればと思っています。