ICHIHAKU’s Note

自己探求への旅を続けよう

機械式手巻き時計の音と共に

手巻き式の腕時計がずっと欲しいと思っていた。

ここ数年、携帯電話やスマホに頼って腕時計をしなくなっていた。

 

時刻が知りたければ、スマホをぱっと見れば済むし、仕事中でもパソコンの右下画面を見ればいい。実用だけなら腕時計の必要性をほとんど感じることはない。

 

それでもたまにアンティークショップなどを覗くと、機械式手巻き時計を探してしまう。でもほとんど置いてなくて、クォーツ式のものばかりが目立つ。

 

僕は腕時計マニアではないので、ブランドのことも良く分からないし、時計店を覗くのも好きだがあまりピンとくる腕時計には出会えていない。

Gショックはカッコいいと思うが大き過ぎる、みんながシテいるので購買意欲が湧かない。でも実用とカッコ良さのバランスがいいので売れているのではないかと思う。

 

実用でふだんは必要ないが、ファッションの一部として楽しむであれば、アラームが無いとかイルミネーションが付かない、防水性に劣るなどのデメリットはそれほど問題がなくなる。

というわけで、機械式手巻き時計、しかも古い物を手に入れたくなった。

 

さっそくオークションで手に入れた。

ブランド名もよく分からない古い腕時計。レトロで金属感がある。

オジンくさいとも言える(笑)。若い人はあまり好まないだろう。僕も昔は好まなかったと思う。

 

機械は停止している。リューズを巻き上げて生き返らせる。

あれ?回してもいっこうに動かない。

回転方向が逆だった(笑)。時計回りに回すのか。

秒針が動き始めた!音が聞きたくなる。耳元に近づけると確かな作動音。

チャカチャカチャカチャカ・・・忙しく動いている音。感動!

 

今までクォーツ式しか所有したことがなかったので一秒ごとに時を刻む音しか聞いたことがなかった。機械式ってこんな音だったんだ。

でもずっと聞いていたくなる音。懐かしくも感じる。どうやら父が使っていた腕時計の音もこんな感じだったのかもしれない。たぶん過去に聞き覚えのある音なのだ。

 

嬉しくて身に着けたまま床に入ると、また耳元に近づけて音を聞く。

いつしか眠りについていた。

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左が手に入れた僕の腕時計。右は父の腕時計。